2013年09月20日

シェアハウス

最近、不当なシェアハウスを運営する業者が出現して、マンションの管理
組合が非常に困惑しています。

今回、この現象に対処する方法として以下に論じます。

マンション管理組合の助けとなれば幸いです。


☆発端
ことの発端は江戸川区の分譲マンションで部屋の持ち主(区分所有者)の
一人が63u(3LDK)を12人用に改装すると管理組合に申し出て、
トラブルとなったことです。


☆その構造
3LDKの間取りを壊して廊下やトイレ以外は12の専有スペースに仕切って
それぞれに鍵が掛かるようにしている。

広さは、1.5〜3.2畳で、大半は窓がない。

スペースは隣り合う2室で上下の寝台を分け合うクランク型と、1室の
空間を上下2段に仕切る型とがある。


☆現行法からの問題点
一般にマンションは専有部分の工事については、規約で理事会の承認を
必要としている。

しかし、不承認とするとする場合には、その合理的な理由がなければ権利
の乱用となる。

専有部分の利用は基本的には区分所有者が自由にできるというのが大原則
だからである。

今回の事例は、建築基準法からみると、居室とすると窓がない。

天井高が2.1m以下であることから違反となる。

東京都条例では最低面積は7u(約4.3畳)以上。

火災時には窓から避難できるように居室の外に十分な空き地を設ける必要
がある。

従って違反となる。

しかし、これらの法令は公法であって、私法ではありませんから、管理組
合がこれを理由に直接には争えない。

行政機関に対応を要請できるだけである。

だが、これらの法令の存在を理由に現行の規約でも、理事会が申請を不承
認とすることは可能と考える。


☆シェアハウスの問題点
今回の場合は専有部分の改装に伴うものであるが、これが改装を伴わない
ものには打つ手はない。

例えば1つの専有部分をタコ部屋として使うような場合である。

その反面、老夫婦と若夫婦が1つの専有部分に同居するような形態や、同
じ会社や同じ大学の仲間が2〜3人で共同生活をするような場合までもが
規制対象とすることは妥当ではない。

不当なシェアハウスを閉め出すためには、予め規約や細則でその旨を定め
ておくことが重要ありますが、そうするとどこまでが許されて、どこまで
は許されないという線引きが極めて難しい。


☆シェアハウスの定義
そもそもシェアハウスとは何なのか?その定義すら無い。

まず、シェアハウスの定義を、そして規制されるべき形態を私は次のよう
に考えます。

○定義
・シェアハウスとは、親族関係(内縁関係を含む)にないものが同居する
居住形態を言う。

○禁止されるシェアハウス
・営利を目的としてシェアハウスの仲介を業とするものに入居者の募集を
させること。

・営利を目的として不特定又は多数にシェアハウスとして募集を掛け入居
させること。

・上記、二つの目的を達するために専有部分を改修する行為。

以上の要素を織り交ぜて、規約又は細則に条文化しておけば、不当なシェア
ハウスのみを管理組合が規制することは可能だと思います。
posted by 橋マンション管理士事務所 | Comment(0) | TrackBack(0) | 法律/判例
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/76136169
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック